創業者 「樋口 泉」と社是・社訓の由来
ちぼりのはじまり~ 創業者 「樋口 泉」と社是・社訓の由来~
社是
『おいしいお菓子で みんなのしあわせを創ります。』
※社是の「みんな」とは大きく三方の皆さまを表しています。
- 社員とそのご家族
- お買上げ頂くお客様、お召し上がり頂くお客様
- お取引先様や地元の方、お世話になっている全ての方
生まれ ~ちぼりのはじまり~
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樋口泉(いずみ)は、大正3年、山梨県玉幡村(旧:玉川村)にて、村長を務めた父 繁太郎と母 せいのもとに生まれます。また多忙な父に代わり、幼い泉を後に創業に至る人柄へと、強くしつけた祖父 助左衛門 徳義(のりよし)は、“玉川のごろうにんさん”と慕われた村の郷士で、幕末には名主を務めた人でした。
泉は当初、そうした旧家に育ちましたが、ほどなく祖父、両親ともに他界。さらに同村小作争議(大正14年)の影響で一家が没落。残された祖母の実家で幼少期を過ごします。
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※現 ほうとう小作玉川店 として現存
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創業のきっかけ ~幼心の誓い~
家族との別れ。特に最愛の母を失った悲しみの中、その頃、泉は村の娘さん、おカヨちゃんとおハナちゃんに出会います。毎日一緒に遊んだ幼友達。しかしある日、二人は奉公に出たきり村に戻りませんでした。
二人を想い、一緒に遊んだお寺の石段で涙する中、泉はふと、二人がお供えのお菓子を見て、「いつか、おいしいお菓子をお腹いっぱい食べてみたい!」と話していたことを思い出します。そして、自分が大きくなったら、お金持ちも、そうでない人も、「世の中の誰もがおいしいお菓子をお腹いっぱい食べられる時代を創ろう」と幼心に誓います。
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和泉製菓から、現在のちぼりへ
~創業、上場から湯河原に至る~
その後、創業の志を胸に17歳で上京した泉は、“せんどん”の愛称で、いくつかの事業に学んだ後、昭和21年、当社の前身となる和泉製菓を甲府市内に設立。キャラメルやアイスに代表される“ウィンナ”ブランドの隆盛で東証上場を果たすも、当時の事業背景から、後に鐘紡ハリス社への吸収合併を経験します。
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しかし、その際、泉の下で事業継続と残留を望む社員が少なくなかったことから、泉は当地にあった関係会社を新たな拠点とし、希望者を本社(豊島区池袋)等から湯河原町に移します。そして社名を“ちぼり”と改めたこの年、昭和43年が当地における現在の“ちぼりホールディングス”のはじまりとなります。
泉の生家
~家訓“四民平等”、社員道徳から社是へ~
大正・明治期の以前、泉を育んだ生家は、とても開花的な一方、華美を慎みました。その理由に江戸中期の儒学者で、後に吉田松陰ら維新の志士の大きな影響となった山縣大弐(だいに)を、外戚として隣村に輩出した一家の誇りがありました。一家の誰もがごく身近に語り継いだ「だいにさん」。
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彼が唱えた〝四民平等〟すなわち「身分は階級でなく職務上の役割分担」とした人間尊重の教えは、生家の家訓として深く泉に引き継がれ、創業当時、社員道徳の基礎とされました。
そして、お金持ちも、そうでない人も「世の中の誰もが、おいしいお菓子をお腹いっぱい食べられる時代を創ろう。」と幼心に誓った泉の想いと相まって、当社の社是の背景として受け継がれます。
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最後に…… 創業の原点を社員一同、末代まで
最後に……
泉は、ふるさと玉川(現:甲斐市玉川)をとても愛していました。生前、泉は、ふるさとへの想いを「玉川庭園」として当社敷地内に残しています。
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創業70年を迎えた平成28年、ちぼりは、そうした創業者の想いを大切に、グループを象徴するブランドの一つで、“甲府盆地(ボンチ)に始まる ちぼり”として泉が名づけた「ちぼりチボン」のロゴマークを新たにしました。
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そして、創業のふるさと富士の見える“玉川の大地”と、〝やさしかった母〟を表すことで、〝泉とふるさと〟を一つとし、ちぼりグループ創業の原点を、ここに新たに社員一同、末代まで引き継ぐものとしました。